張り切って前期型を選んだものの、フロントマスクの構造に問題が有ったので、結果として大工作大会になって時間押しまくったな~。
フジミのエンスーキットは難物が多いですが、このデイトナとか288GTOは比較的作りやすい部類です。ただ一点、ボンネットはマジで鬼門。
車キットに出来るだけスミ入れはしない事にしてるんですが、このキットはボンネットを開閉可能にしてしまったばかりに、墨入れした方がバランスが良いという事になった様で施しちゃってますね。
角窓の銀枠や前後バンパーのメッキは、全てウィノーブラック下地のスパッツスティックスのミラークロームにて。塗膜がソコソコ強くマスキングにも耐えますし、当時一択だった塗料でしたね。今はソレ以上の物も色々ありますから、昔のようにメッキパーツの処理をどうするかで悩む必要が無くなったことは、クラシックな車を作るのが気軽になったのは間違いない。
ってな訳で、無事完成したんですが、ともかく何度も言うけどボンネットが鬼門のキット。ボンネット開閉で製作して、ピッタリ閉まってる完成品を見たことが非常に少ないって位の鬼門。プレスラインも少ないペタッとした開いたに近いもんだから、イジリ方間違えると面の映り込みの歪みが露骨になるから困りもの。次回製作時の課題です。
仮組み段階でキッチリ煮詰めないとボンネット裏側にもビッシリとモールド入ってますからチリ合わせは簡単じゃないよ。白ボディの時に熱入れたりして反りを矯正してみたんだけど、作業してる間に元に戻ってしまいました。
このキットのウリであるボラーニワイヤーホイールですが、プラ製とは思えない精密な再現度。イタレリのキットのボラーニホイールも頗る繊細ですが、このフジミの出来には及ばない。一方で、インチサイズがデカいんじゃないかと。
車高下げたら、ホイールアーチ内の収まり方がムチャクチャ窮屈になりました。一方で、同社の512BB系にはピッタシらしくデイトナにはボラーニとクロモドラの2つのホイールが入ってますんで、タイヤさえアフターパーツで手に入れれば、デイトナを買うとBBのタイヤ問題も同時に解決すると、512BBが発売された頃に一部で話題になりましたな。
リアセクションで問題が有るのは、そのリアの車高が高すぎること、そしてテールランプが飛び出しすぎてること。テールランプは、一見簡単そうに思えて、4つ全部を同じ様に縮めるのがタイヘンなのです。土台部分とクリア部分の両方がデカすぎるっていう事なので、作業の面倒くささを考えると二の足踏んじゃうな~。今回は踏んじゃってスルーしてます。
デイトナって、個人的には好きな車なんだけど、キットには恵まれていないんですよね。ハセガワが250GTOとか250TRとか、所謂クラシックフェラーリを商品化してくれた時期がありましたが、あの当たりの売れ行きも芳しくなかったのかもね。
国産唯一にしてイタレリやモノグラム含めても最高の出来のデイトナキットかと思います。エンスージアストということで、取っつきの悪さは否めませんが、それでもエンスーシリーズの中ではトップレベルで作りやすいキットでしょう。