積み棚を眺めていて何となく目に入ったフジミのMP4-12に手を出してみたら、コレが思いの他手軽に楽しめそうな内容だったので始める事にしやした。
れ、まだ下回り組んで無いんだけど、ボディーワークのみならばフジミである事を忘れそうになる素敵な構成。○○仕様に拘り出すと色々出てくる気もするけど、取り敢えず外装に関しては充分な内容じゃなかろうか。
あの特徴的なエラみたいなサイドインテークの構成もちょっとパーツ間の隙間が気になるとは言え、恐らく現状でベストな分割。
内装は、仕様に拘らないとしても足りないファクターが幾つかあるので、そこらは「ああ、フジミ製だね」って感じ。
ちょっと気になったのはウィンドウ関係。ボディーのサイドパネルがゴッソリ別パーツになっとるんですが、それを利用してウィンドウを挟み込む構造。
これだけならば塗装時にのみ合体させておいて、ウィンドウ填めるまでは接着しないでおくっていうインスト通りの手順でも問題無いのだが、先述のエラみたいなサイドインテークに消したくなる分割線が生じるのだけど、それを消すにはこのサイドパネルを先に接着しちゃった方が都合が良い。
先に接着するとすれば、先述のウィンドウの挟み込み構造がネックになって、最終組み立て時に無理矢理窓パーツを押し込まないといけなくなるのでリスクが上がる。
でも、この構造のお陰もあって窓のフィッティング感は凄く良い感じ。もうピタっ!!て感じで。
エッチングパーツも欲しいところが殆ど全て揃っててサイズもしっかりしたのが付いてるし、挽きモノのアンテナまで付属してフジミらしくない内容。
ボディーパーツ側にはエッチングパーツに換装する部分には裏にカット用のガイドが彫られているという親切設計。その分お値段も高いんですけどね。
途中経過は何処行った?(笑。
ってな訳で、ザザザッと仮組みして、ちょっとボディとウィンドウとにそれぞれフジミらしい困ったとこが出て来たり、塗装の都合も合ってドア後方サイドインテイクの板を一枚後付けに加工したりとかウインドウの建て付けを調整したり、取り敢えずそこいらをどうにかして、下処理して塗装開始。このキット、もう笑っちゃうくらいガレージキット構成。
なので非常に作りやすいはずで、その反面ディテールは望むべくも無し。むしろ、この構成だとディテールアップしようとすると、逆にスクラッチビルドに近いレベルの工作が必要になりますな。そんなことやってらんないのでザザザッと進める。
塗装は、クレオスのパープルに赤メタ混ぜろって指示だったので、取り敢えず一回レシピ通りに調色してみたけど、パープルに白顔料が多めに入ってるもんだから、どうしても色が濁る。なので、自家調色のパープルパールで塗装です。ガイア純色バイオレットがベース。
そして、毎度の事ながら紫はデジカメの撮って出し画像だと全然違う色に写る(笑。紫系はどうしても色合いが伝わりにくいですな。
そもそもネットで拾った実写画像も色合いが画像ごとに違ってて、実物見ない限り色合いがホントにワカランと思えました。
カラーレシピは改めて書くと、ガイアの純色のヴァイオレットにクレオスのスージーブルーを少量混ぜて、そこにマゼンタ1とマゼンタ2を現物合わせで加えました。
これをガイアのEXホワイトにマゼンタ1ベースを足したベース色の上に塗って、更にその上にクレオスのパープルアメジストをコート。
今回は、カラーリングが複雑でマスキングしようにも解りにくかったのでデカールを使用する事にしたので、この時点で窓枠等も黒を先に入れておきました。
で、パール系なので一回クリアーでコートしてからラインでカールをペタペタ。資料も今では少なくてよくワカランかったので、フジミ謹製のインストを参考に貼り付けましたが、これが結構罠が幾つか。
フジミのマーキングズは4面イラストにて指示されてんですけど、マーキング位置が4面(前・上・横・後)で微妙に違っててね、どれを基準にすれば良いか訳がワカランようになります。更にモノクロイラストなもんだから、全力老眼進行中のオッサンには更に難解。色も紫・緑・ガンメタ・黒と全部が似たような色合いで指示されてて益々迷う。
上の画像の矢印部分は、先ず左右の緑のラインの番号が逆になってて、危うく逆に貼るとこだった。
逆でもどうにか貼れなくも無さそうだから恐ろしい。更に、黒文字のEVA01TESTの文字位置もどうもオカシイ。
結局或る程度はネットの画像を漁って確認してみたんだけど、2012~13年頃の車両なので資料が少なく、更にはGTのレースごとにマーキングやカラーリングが変わってるので、どれに併せれば良いか判断が付かない物も有りましてね、最終的に非常にアバウトな感じで自己解釈して貼りました。尚、ラインを全部貼ってから一旦クリアーコートしてロゴ貼ってます。
自己解釈と言えば、左右左リアフェンダー上の緑ラインは、間違っちゃいましたねぇ。
これ、緑のラインが切れること無くフェンダーアーチに掛かるのが正解。ところが、画像の様にフェンダーアーチを避けて貼った方が、ドア部からのガンメタのラインとの繋がりが良く、リアエンドにもラインがはみ出さないので、画像の様に貼ってしまいました。おかげでK-oneの文字が緑のラインとガンメタのラインの間に収まりませんでした。
ライン貼った後に確認しておけば良かったんだけど、気が付いたのがライン貼ってクリアーコートしてから気が付いたので後の祭り。
この頃は、製作机にパット端末とか置いてなかったので、逐一の画像確認してなかったので、スッカリ見落としてました。このエヴァ系のキットのデカールって、アフターで取り寄せることが出来ず、もう一個買うにも既に市場から消えてたので諦めるしか無いね。
カーボン部分は、カーボンデカールを貼るのも面倒だしってんで、塗装で済ますことに。
メッシュ当ててとかストッキング当ててみたいな面倒なこともしませんが、単に黒を塗っても流石にメリハリに欠けるので、「織目が見えると念じて見てるとそのうち折り目の幻影が見えてくる気がするブラックver2」を調色して塗ってみた。
レシピは、ピュアブラックに雲母堂のMGパールのブロンズを多めに混ぜて、更にクレオス#8シルバーでメタリック感を微調整。
これ、我ながらオモロイ色合いになりました。こないだ塗料の棚卸ししたときにver1が発掘されたんだけどソッチはレシピ不明です。
あと、タイヤはタミヤ方式のデカールになってました。が、貼り方を完全に失念していた上に、インストの貼り方の指示が言葉足らずで全然思い出せず、2面分パーですわ。なので、前後とも表にしか貼ってませぬ。
もう思い出したから何時でも来い。デカール換装後、EXフラットクリアーでコート。
プラモでしかもエンジンルームがスケルトンフードのせいで見えちゃう車でコレってどうよ(笑
しかも、構成が先行発売の市販仕様と同じでGT仕様じゃ無いというオマケ付き。流石だなぁ~。
こういう立体塗り絵構成はマスキングが超面倒臭いので、フリーハンドで塗り分け。意外とコレで大丈夫なんじゃない?
多少ケーブルとか足してやったらハッタリでどうにかなりそうな気がするので、これで良しとする。
真面目に手を入れるなら、強化フレームやジャングルジム組まなきゃなんないし配管もかなり変わってるから結構面倒くさそうです。
そんでもって初号機MP4-12C。漸く乾燥したっぽいので磨きに突入です。今回は中研ぎ入れたので、最後のクリアーは、乾燥ブースのスイッチ入れられなかったから乾燥硬化まで時間掛かってしまいました。
磨きの工程は、#2000で磨いて表面のうねりとデカールの段差を均して、溶剤分を多めに希釈したクリアーでコーティング。
暫く自然乾燥させてからラプロス6000→8000→3M82876(5989)と、ヤスリ目が残ってるところはモデラーズのコンパウンド。
リアフェンダーの緑ラインのデカールの貼りミスで、オッサンスッカリ萎えちゃってるんですが、エヴァカラーって事で、枯れ木も山の賑わいくらいにはなってくれるだろうと惰性で作業してます。
今回初めてやってみた試みとして、デカール貼る前に窓枠等の黒いとこを先に塗り分けておいて、磨き後に最小限のマスキングをしてから半艶クリアーで窓枠等の黒部分をコートするって手法。
はみ出しや漏れが万が一起きても磨いてリカバー出来る上に、デカール貼る前に黒を入れることで、塗り分けそのものはシッカリ出来る全面デカール貼った後に、全面マスキングするってのは、剥がした経験持ってるとやっぱり怖いんですよね。
あと、ウィンドウのデカールも、貼附後クリアー吹いてまして、コチラも磨き作業。作業そのものは紹介してませんが、このキットのウィンドウパーツは合いが頗る悪いので、フロントガラスとドアガラスを分割してます。これでもまだサイドの合いが悪い。
で、このまま一気に完成までと思ったら、パーツロストが発覚。いつの間にか捨てちゃったかな~。掛け持ちで製作すると、こういうポカが出るから良くないのかもね。無くしたのはドア後部ダクトのエンド部分のパネルと、ボンネットの丸い穴に填まる部品。
ドア後部最深部のパネルは、ストックの市販仕様のMP4-12Cから持ってきて解決ですが、ボンネットのパーツは、GTレース仕様でないと付属しないFランナー枠にあるため、市販仕様にはパーツが入ってませんでした。
なので、現在メンタム&エポパテでボンネット裏を型取りして自作することにしました。そうしないとボンネットとパーツを面一に出来ない。
そんな訳で製作中に何度も足留めを食らう。
食らいつつも、コレの製作当時、大雨で仕事が休みだらけになって外に出られないしってんで、週末は家に籠もってコイツを作っておりました。おかげで無事完成に至る。
完成はしましたが、ネットで探してもデカいサイズの良い画像が無く、結局の所キットの箱絵とインストが頼みの綱でしたが、これが全然頼りにならないフジミクォリティだったので、仕方ねーやと空中戦っぽく作ったもんだから、終わってみれば色々と間違っております。居るのかどうか知りませんが、これから作る人の為に気が付いた点を列挙しておきましょう。
フロントセクションですが、私の買ったキットはエッチング付だったので、エッチングパーツを使用して製作しました。
黄色い矢印部分のアンダースポイラー延長部は、付属エッチングをそのまま貼ると段差が凄いことになる。
プラ板等で土台のキットパーツ諸共自作するのが見た目には一番良いですが、今回は土台のパーツを薄く削って、エッチングとの段差が極力少なくなるように成形してからエッチングを装着。また、赤矢印部分のロッドは、ピンセットで弾いて紛失したのでインセクトピン00番を加工して取り付け。赤丸部分にはエアジャッキ用?かなんかの接続部品がパーツ化されてるんですが、紛失しちゃったのでエポパテとプラ棒で自作してリカバーした。
牽引フックは前後共にエッチングが付いてるけど、メッシュダクト部もエッチングにするとフックの土台が無くなります。
なので、特に前のフックはエッチングメッシュにイモ付けするしか無かったので、前方にはみ出してしまいましたとさ。
なんせ、エッチングが凝ってても基本の車体の方が中身ががらんどうなのです。がらくたどうではなくがらんどう。
で、ナカナカ見栄えのするエッチングですが、こういう時に限ってワイパーはパーツ化されてないのでプラパーツをそのまま使用。
エッチングのワイパーは概ね細すぎて好きじゃないから使わないこと多いんだけど、このキットのパーツは流石にゴツ過ぎかと。
ヘッドライトはクロームメッキパーツで、アンチグレア部分を黒く塗れのご指示。今回はメッキを剥がさず、マスキング後にミッチャクロンを塗って黒塗装しました。クレオスのプライマーだと全然効かなかったレベルのクロームメッキです。
キャビンセクション。別パーツになってるサイドパネル部分を塗装前に接着して合わせ目や段差等を修正しておいた方が都合が良いので、赤矢印のドア後部の真ん中の板は、先人の模型仲間から聞いた手法でカットして後付け。赤丸部分には留め具がエッチングで用意されてんだけど、かなりオーバースケールでみっともないので使用せず。余り物のシートベルト金具のエッチングでもあればソレっぽく作れるとは思う。
黄色矢印のウィンドウは、先にボディーのサイドパネルを接着すると勘合が悪くなったので、フロントウィンドウとサイドウィンドウを分割。
サイドウィンドウは、上辺から填めると決まらないので、スナップキットっぽく下辺を基軸に窓枠にガチャッと填め込むとピッタリ組める。
黄○の給油口は、中心部は黒いのが正解の模様。エッチングも付いてるけど塗装で済ませたら間違えた。そのうち修正しておこう。
リアセクション。何度も悔恨する様に、ホイールアーチからリアフェンダーに伸びる緑のライン(赤矢印)が貼りミス。
ホイールアーチに緑が被るように貼り付け、トランクエンドではみ出す部分をカットするのが正しい貼り方。
コのミスのお陰で製作モチベーションが大幅に下がって、デカール手に入るなら風呂に入れるレベルの話。
フジミはクソ偉そうにユーザー様に対して「デカールはアフター請求出来ませんのことよホホホ」という姿勢なので諦める。
まぁアフター取れたところで、恐らくはキットもう一個買う方がマシな価格になるとは思うけど。
緑矢印のメッシュ部分は付属のエッチングに交換。コレによってシャーシとボディーの勘合用のダボ穴が無くなるけど、実際の合体には全く支障は無い。むしろ、メッシュを綺麗に枠内に固定する方がタイヘン。元のプラパーツを切除して、メッシュを装着出来るようスジボリタガネで切れ込みを入れて接着固定。エッチングパーツの多くは、本キットに限らず糊代ってのを考えてくれていないことが殆どなのが困りもの。
黄色矢印のマフラーエンドは、どうやら内枠のみシルバーってのが正解らしい。また、シャーシと合体の時に、この穴とマフラーパーツがピタッと填まるのがイイんだけど、肝心のマフラーパーツに穴が開いてないし、そもそもキットのエンジン周りの出来が呆れるくらい潔い上げ底一発彫りなので、穴とマフラーパーツを合わせるって作業は、あまり気にしない方がイイと思う。実際オッサンは気にしなかった。
エンジンカバーの下端にはエッチングでキャッチピンと土台の板が用意されてんだけど、この板の装着が解らない。
付属のエッチング用のインスト通りに付けたけど正しいか違ってるかは不明。キットデフォとしては、ここはパーツ化されてない。
見た感じオーバースケール感が凄かったのだが、装着してみるとソコまで酷く感じなかったので、他社製のに置き換えはしなかった。
そんなわけで、無事じゃ無いけどパッと見カッチョ良く完成。